レキシノワVOL.01の 源頼朝について② 頼朝に関する本

レキシノワVOL.01の 源頼朝について② 頼朝に関する本

 レキシノワVOL.01の3P~5Pは、源頼朝の資質にフォーカスして少し述べました。

源頼朝は日本における本格的な武家政権の創始者として古くから注目され、数々の著作物が刊行されています。我が国の武将としては一番多く研究され、語られてきた人物ではないでしょうか?

 そこで頼朝のことをもっと知りたいと思われた方に、以下年代順に頼朝に関する本を少し書きだしてみました。ぜひお手に取って読んでみてください。

 年代をさかのぼって載せたのは、新しい文献の方が、書き方になじみがあり読みやすいと思ったからです。また過去の研究成果を踏まえて書かれているので、頼朝のことを知るのに手っ取り早いからです(過去の復刻版も混ざっているのはご容赦お願いします)。

・源頼朝 : 武家政治の創始者 / 元木泰雄著(中公新書2506)中央公論新社 2019年

最も新しい頼朝に関する本で、近年の研究と論点がまとめられており、わかりやすい。

・頼朝がひらいた中世 : 鎌倉幕府はこうして誕生した / 河内祥輔著(ちくま学芸文庫「コ40-1」筑摩書房 2013年

史料性に疑問のある「吾妻鏡」ではなく、京都の公家九条兼実の日記「玉葉」を中心に読み解く。

・頼朝の武士団 細川重男著 洋泉社 2012年

超訳がすさまじく面白い!!それにもかかわらず本質はブレていないのが凄い。

・源頼朝 : 東国を選んだ武家の貴公子 / 高橋典幸著(日本史リブレット人:026)山川出版社 2010年

さっと読めるようコンパクトにまとめられており、概略を理解するのにわかりやすい。

以下、まだまだたくさん刊行されていますので、書名・著者・出版社のみ書きだします。

・鎌倉殿誕生 : 源頼朝 / 関幸彦著 山川出版社 2010年

・源頼朝と鎌倉幕府 / 上杉和彦著 新日本出版社 2003年

・源頼朝 / 山路愛山著 山路愛山伝記選集 第一巻 日本図書センター 1998年

・源頼朝 / 永原慶二著 岩波新書書評伝選 岩波書店 1995年

・源頼朝文書の研究 / 黒川高明編著 吉川弘文館 1988年-2014年

・源頼朝 : 武家政権創始の歴史的背景 / 安田元久著 吉川弘文館 1986年

この中でも源頼朝文書の研究は、頼朝の古文書とされる文書の真偽を、ひとつひとつ追っていった労作です。古文書に興味のある方はぜひ一読をおすすめします。