「ゆるり鎌倉歴史さんぽ」⑧北鎌倉(山ノ内)建長寺編

「ゆるり鎌倉歴史さんぽ」⑧北鎌倉(山ノ内)建長寺編

2023年9月11日

どこか懐かしい駅のホーム。山に囲まれた細長い地形。そこに点在する禅宗寺院。歴史と文化の香りが漂う北鎌倉をゆっくりと自然を感じながら歩きます。ここ北鎌倉はかつて山ノ内(やまのうち)という荘園が広がり、この地を拝領したのが鎌倉時代の政治をリードした北条得宗家(北条家の嫡流)でした。そこでこの地を歩く際は、山ノ内をめぐる感覚を持つため、北鎌倉の呼び名は封印し、山ノ内で統一しました。さて山ノ内の荘園を得た北条氏は、五代執権北条時頼から子供の時宗、孫の貞時とその時代に関わる人々が次々と中国から高僧を招き、禅寺を建立していきます。五山第一位に数えられる「建長寺」、第二位の「円覚寺」、第四位「浄智寺」、紫陽花で有名な「明月院」、尼寺としての歴史を刻んだ「東慶寺」などたくさんの名刹が軒を連ねています。そこで山ノ内の歴史さんぽを3つにわけて巡ることとします。

 まずは五山第一位の「建長寺」。こちらは五代執権北条時頼が中国から蘭渓道隆という御坊さんを迎え、建長年間に創建しました。鎌倉で唯一、元号を寺名に持つ圧倒的な存在感をまとう禅寺です。大きな山門、広い境内。ビッグサイズな本尊地蔵菩薩。国宝の梵鐘など見どころはたくさん。レキシノワのさんぽは、ただ観るのではなく、歴史的背景を3つのレイヤーに別けてわかりやすく解説しながら拝観します。そう山門と仏殿・唐門はそれぞれ別の時代のヒストリーがあり、その背景があって見える印象が異なります。整理することで浮かび上がる姿を楽しみながら山ノ内の地を歴史さんぽしましょう!!