源義朝の沼浜旧宅・鎌倉悪源太義平の供養を由来とする光照寺がある沼間には、もう一つ河内源氏と関わりの深い場所があります。
それが神武寺です。
「吾妻鏡」の建久三年(一一九二)八月九日条に源頼朝は、後の実朝を懐妊した北条政子の安産祈願をおこなっています。その一つに寺努寺(=神武寺)の名が見られます。
また承元三年(一二〇九)五月十五日条に三代将軍源実朝が「神嵩と岩殿観音堂」に参詣。この「神嵩」が神武寺だといいます。
神武寺の創建は奈良時代まで遡るいわれています。
見どころは多く、
・慶長三年(一五九八)の棟札が残る「薬師堂」。
・秘仏「薬師三尊像」。33年に1回の御開帳だが、毎年12月13日のすす払いで拝観のチャンスがあります。
・かながわの名木百選の樹齢400年といわれる通称「なんじゃもんじゃの木」。
・逗子八景の一つ「神武寺の晩鐘」。
・かながわの美林 50選「神武寺の森」
・かながわの景勝 50選「神武寺と鷹取山」など